ダンス映像インデックス
2023-2025年度EPAD事業で収集した373点の映像のデータベースを公開しています。
作品一覧
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三条万里子 幽玄空間に舞う 鳥
「能舞台との交響No.1」は、能楽 笛方 藤田流十一世家元藤田六郎兵衞氏により企画され、1987年11月2日に熱田神宮能楽殿で開催された。日本人が造り出した能舞台という古典空間に、現代舞踊家三条万里子が招聘された。「鳥」はプログラム最後の作品である。 1975年の9月に、作品「鳥」はニューヨークのバーナード・カレッジで初演した。一度上演すると、続けていくつもの舞台で踊るよう所望された。百人の小ホールから二千人入る*セントラルパーク・デラコルテ野外劇場まで、様々に異なる条件での「鳥」。一回ごとに、新しい作品として生まれ変わる。瞬間瞬間に、飛び散り砕ける波動のようなものと体がせめぎ合い、舞台空間の不可思議な、まさに異次元的なその場を、もう一度、もう一度と何回も希い、1994年の秋まで踊った。その中でも1987年11月2日の熱田神宮能楽殿での「鳥」は"伝統と逸脱が混在した"忘えぬ公演になった。
九十六歳で世を去ったパブロ・カルザスがアンコールには必ず弾いたと言われる「鳥の歌」は、彼の生まれ故郷カタロニアの民謡の旋律である。清々と透明で、わずかにほろ苦さを含むシンプルなこの短い曲を、くり返しくり返し聴きながら、わたしは内部から惹き起こされる、わたしの動きにめぐりあった。翔べても翔べなくても、翔ぼうとする意志.... 反復の中で主題は螺旋状に上昇している。必然的な動きが溢れ出た。「動作には寸分の無駄もなく、すべての動きが絶妙で優雅である。」と評価された「鳥」は三条万里子の代表作となった。
*セントラルパーク・デラコルテ野外劇場での「鳥」はThe New York Public Library for the Performing Artsに保存されている。
- 上演団体 / 個人
- 三条万里子
- 演出 / 振付
- 三条万里子
- 会場
- 熱田神宮能楽殿
- 上演年
- 1987
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「サヴァイヴァ」あるいは、安息の戸を叩く愚者の踊り
櫻井郁也ダンス。
第4回シアターXインターナショナルダンスフェスティバル2000参加作品。
レンジェル・メニヘールトの戯曲「中国の不思議な役人」から得た刺激により生み出された、性・生死・虚実・聖俗など様々な境界をめぐるソロダンス作品。舞台上では、ダンスの展開と同時に電子信号による通信が交わされ続ける。2000年に開催された第4回シアターXインターナショナルダンスフェスティバルにて上演。
- 上演団体 / 個人
- 櫻井郁也
- 演出 / 振付
- 櫻井郁也
- 会場
- シアターX
- 上演年
- 2000
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ザ・クロコダイル・タイム [鰐の時代]
あんず動物紀 [Anzu’ology] Ⅳ。
「あんず動物紀」シリーズのうち4作目の古川あんずソロ作品。1991年、東京にて初演。何時間もじっと横たわっているワニの時間感覚にインスピレーションを得て制作された。古川によると、ワニの時間は始まりも終わりもない。顔が赤くなるまで呼吸を止めてみると、その時間が味わえるという。
初演時のプログラム:
1.チクタクワニの学習 2.法外に無茶に興奮している処女プアプア![ザ・クロコダイル・タイム [鰐の時代]](https://video.dance-archive.net/jp/wp-content/uploads/2025/01/anzu-as-crocodile.jpg)
- 上演団体 / 個人
- 古川あんず
- 演出 / 振付
- 古川あんず
- 会場
- ヘルシンキ市立劇場 スタジオ・エルサ
- 上演年
- 1995
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The School of Hard Knocks
Venice Film Festival参加作品。振付家の中馬芳子と俳優のジョン・ネッシが、動きやオブジェとの関わりを通して、都市の質感や建築物を探求する。最後に、旅はメイン州の自然の風景へと続き、ジェイコブ・ブルクハルトのカメラは、葉、水、光、そして霧の中に浮かぶいかだの動きをとらえる。

- 上演団体 / 個人
- 中馬芳子
- 演出 / 振付
- 中馬芳子
- 上演年
- 1980
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The Hanged Man
東洋の精神性にも魅了された彫刻家《ウィム・デ・ハーン(1913~1967年)》を追悼したダンスムービー。
物語は、オランダ国アムステルダム市にある「マヘレ橋」から始まる。十字架のような木彫りの作品を抱え、神妙な面持ちで歩く石井満隆と、その後ろを付いていく友人たち。
シーンは変わり、石井は謎のオランダ人に捕らえられ、ある一室に放り込まれ、四つ足の生き物のようなおどりをはじめる。ウィムが日本人の捕虜となったことも関係しているかもしれない。
その後、ウィムのアトリエに場面が移り、白いドレスに包まれて、石井が少女のおどりを披露する。ラストシーンでは、また着物姿の石井が吊るされた男を演じ、物語は終わる。
- 上演団体 / 個人
- 石井満隆
- 会場
- アムステルダム市街
- 上演年
- 1976
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沈める瀧~和太鼓・皮膜彫刻・光・舞踏のコラボレーション
私の身体の中を流れている無頼の血は、あるときは幾筋にも分かれ、また集まり瀧となって音もなく身体の芯部へと落ちている。しかし、じっと耳を澄ますと、かすかだが遠くで太鼓を打つような音が聞こえてくる。風に乗って聞こえてくる夜祭のお囃子か?あるいは、往来の昼日中、耳の奥で唸っている海鳴りか?いや、違う。もっと古い血の記憶だ。舞踏の古代史の中には「鬼」「まれびと」「龍蛇」などが出たり入ったりしているように思う。現代の私たちの身体の奥にも彼らは棲んでいるのだろうか。われわれの身体とは不思議で変な入れ物だ。記憶という川をさかのぼり瀧壺に沈みキラキラと光る一枚のウロコを手に入れる。それを合図に水龍と火龍の戦いの火ぶたが切って落とされるのだ。そういう修羅場こそ舞踏奴の独壇場である。男伊達、そこのけそこのけ奴が通る。美女の恋に翻弄された鳴神上人も瀧を登って龍となる。新しい祭のはじまりだ。

- 上演団体 / 個人
- 和栗由紀夫+好善社
- 演出 / 振付
- 和栗由紀夫、平沼仁一
- 会場
- P3 art and environment
- 上演年
- 1995
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者藍歩花 -SHARANPOKA-
フランスでのカトリーヌ・ディヴェレスとの3年間の作業を経て、上杉が日本に戻ってから最初の舞踏ソロ作品。
「動きの巾ではなく気配の落差」、「抑圧した動き」で劇場の空間をつかみ、「彼女に於いて愛(エロス)は完結する」(佐藤正敏/「テレプシコール通信」1991年)と評されるほど、観客を魅了した。
- 上演団体 / 個人
- 上杉満代
- 演出 / 振付
- 上杉貢代
- 会場
- 中野テレプシコール
- 上演年
- 1991
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秋想賦(しゅうしふ)
元藤燁子は、1年に1回の公演のペースで新作をつくってきたが、この年1996年は大阪のTORII HALLから招かれての公演での新作発表となった。小さなホールでの公演であったので、秋の夜に物思いにふけるように、元藤燁子が静かに人生を回顧するような叙情的な作品であった。これまでの人生に沈潜してモノローグで語るように、これまで培ってきたバレエやモダンダンスのテクニックをも生かして踊った。

- 上演団体 / 個人
- アスベスト館
- 演出 / 振付
- 元藤燁子
- 会場
- TORII HALL
- 上演年
- 1996
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終止符の変ハ短調
泉勝志が折田克子に振付けたソロ作品。泉は折田のエモーショナルでウエットでリリカルな 自己の感情を主観的、情緒的に表現する能力を見事に引き出した作品に仕上げた。「折田克子・一人だけの舞踊」にて上演。

- 上演団体 / 個人
- 石井みどり・折田克子舞踊研究所
- 演出 / 振付
- 泉勝志
- 会場
- ABCホール
- 上演年
- 1978
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SHOOT JEEZ MY GOSH [シュート ジーズ マイゴッシュ]
この舞踏パフォーマンスは、無垢と暴力を並置するヘンリー・ダーガーのファンタジー世界にインスパイアされている。インターネットで見つけた実際の戦いの音が、無邪気さを象徴する身体の動きと対比される。この作品は、無力感を強いる信念というシステマティックな暴力に対する両義的な感情への問いかけを試みると同時に、この時代を特徴づける残忍な恐怖を想起させる。
殺すための誕生 壊すために造る 存在
消される 貼り付けられる
見えない敵 知覚できない声
フィルターの向こう側 モニターの中
騙されるために 欺くために
無限のゲーム
世界
上演履歴:
2014年 Tatwerk(ベルリン)
2015年 サラ・クリサンテンポ(サンパウロ)、ドック11(4月・12月 ベルリン)、華山1914(台北)、KRTフェスティバル(クラクフ)
2016年 Gati(ニューデリー)、カサ・デル・ラゴ(メキシコ)
2017年 札幌国際舞踏フェスティバル2017、舞踏大学(ポートランド)、セレンディピティ・アート・フェスティバル(ゴア)
2018年 東京舞踏サーカス、FiBUTOHフェスティバル(チリ)
2019年 アメリカ合衆国各地(ボルチモア、ボストン、アシュビル、シカゴ)、ラビットホール(アテネ)![SHOOT JEEZ MY GOSH [シュート ジーズ マイゴッシュ]](https://video.dance-archive.net/jp/wp-content/uploads/2025/01/P005251_14287.jpg)
- 上演団体 / 個人
- カセキユウコ
- 演出 / 振付
- カセキユウコ
- 会場
- ドック11
- 上演年
- 2015
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少年少女のくす玉 ー鯢骨の森よりー
1980年から始まった白虎社による関西一円大学祭ツアーでは81年に『少年少女のくす玉』を上演。本映像には、京都市立芸術大学でのリハーサルの一部と本番の前半部分が収められている。80年に同志社大学で上演された『鯢骨の森』と重なる部分も多いが、踊り手の数が増えている。上半身裸で輿を運ぶ役を担っているのは、学生達。「人間時計」と称し白虎社により針として時計にくくりつけられた者もいた。雪が降るほどの寒さの中での上演だった。

- 上演団体 / 個人
- 白虎社
- 演出 / 振付
- 大須賀勇
- 上演年
- 1981
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震災バカボン
阪神・淡路大震災から3か月が経った4月末、舞踏家や音楽家が集まって「月光歌舞団」として神戸市の東灘区や長田区のテント村を訪れ、人々と交流し、仮設舞台をつくって音楽と踊りで元気を届けた。前年に解散した白虎社のメンバーや、舞踏家のローザゆき、芦屋市の学生や浪人生達、なによりテント村に住んでいた人々などから様々な協力を得て実現した舞台は、笑いあり松明ありで被災地にしばし異空間を現出させた。
上演日と会場:
4月21日 魚崎八幡宮神社
4月22日 東灘区 森公園
4月23日 兵庫区 本町公園
4月25日 東灘区 中野南公園
4月28日 灘区 岩屋公園
4月30日 神戸市立御蔵小学校 / 長田区 南駒栄公園

- 上演団体 / 個人
- 小倉恒夫
- 会場
- 神戸市内
- 上演年
- 1995
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浸色
その場で1人が読むテキストでもう1人が踊るそれぞれのソロシーンと音楽の響きを共有して踊るデュオのシーンが、ゆるやかに繋がりながら進行してゆく。2024年2月に金沢市民芸術村ドラマ工房初演、会場に即した空間演出のもと、新たなバージョンを発表する。『浸色』は造語で、1人の領域ともう1人の領域が互いに独立したり溶け合ったりすることが身体において可能であるかどうかの試みのプロジェクトである。

- 上演団体 / 個人
- 笠井瑞丈×上村なおか
- 演出 / 振付
- 笠井瑞丈、上村なおか
- 会場
- 城崎文芸館
- 上演年
- 2024
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新世紀末ライブ 月世界旅行ーガイアの夢想
後楽園球場の3塁側客席にテントを張って行われたイベント「新世紀末ライブ月世界旅行」2日目。1日目は「ディアーナの夢」と題して東京グラン・ギニョルなどが出演、2日目の「ガイアの夢想」に白虎社、細野晴臣のバンドF.O.Eや原田大三郎等が出演し、コラボレーションした。白虎社は舞踏フェスティバル'85での公演を10日後に控えており、上演作品『ひばりと寝ジャカ』の動きの多くを違う衣装や音楽でショー的にコラージュして踊っている。

- 上演団体 / 個人
- 白虎社
- 会場
- 後楽園ミニテント
- 上演年
- 1985
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心臓抜き
さあクイズです。次のうち、心臓のないものが5つあります。どれでしょう。
銀杏の木 / トマト / 幼虫 / ミミズ / 小夜啼鳥 / ホモサピエンス / サバ / オウムガイ / きのこ / 蛸 / 象 / ウイルス / 蜂 / あんず
1941年、東條英機が「撤兵問題は心臓だ」と言った年、私の母は12歳。
1965年、ベトナムはリベラリズムの心臓だとジョンソン大統領が北爆を始めた年、私は12歳。
1989年、天安門事件が起き、ベルリンの壁が崩壊した年、私の娘は12歳。
あなたが12歳のとき、世界はどんな様子でしたか。
今あなたが12歳なら、ひとりの時に、この公演をあなたの心臓の音が思い出させてくれますように。
(古川あんずのプログラムノートより抜粋)
-1997年クオピオ・ダンスフェスティバルにて初演
- 上演団体 / 個人
- 古川あんず
- 演出 / 振付
- 古川あんず
- 会場
- バルハウス
- 上演年
- 2000
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神話 ―輪廻転生―
元藤燁子が舞踏の底流にあると考える神話をテーマに構成した作品。遠く神々の時代から続く肉体と大地の交わりを意識し、大地を踏み舞う時、大地と一体となった深い悦びを得る、その魂の感動を作品にこめている。奇抜な発想からの振付もあって、これまでとは異質な舞踏だったが、その挑発的で実験的な手法を舞踏手たちも観客も受け入れた。土方巽の舞踏を継承しつつ、独自の身体表現に取り組む元藤の姿勢が発揮された舞踏作品となった。
- 上演団体 / 個人
- アスベスト館
- 演出 / 振付
- 元藤燁子
- 会場
- アスベスト館
- 上演年
- 1997
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自転
真の平和への願望に〈自転〉の着想があり、人間の生命力を尊く、愛おしいと思う心で創作された。
男でも女でもない、ニュートラルなものとしての<人間>の群れ。危機にのぞんだとき、不死鳥のように底力を出して生きる人間。前進、安らぎ、喜怒哀楽、危機、痛みを経て、また前進するという場面を通じて人間の群れにひそむ尊い力をみつめ、自転する人間の姿を踊る。1967年11月初演。
- 映像が記録された磁気テープ(ハーフインチ)の劣化により、画質が悪い。
- 上演団体 / 個人
- 芙二三枝子舞踊団
- 演出 / 振付
- 芙二三枝子
- 会場
- 国立劇場 小劇場
- 上演年
- 1968
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ジャニスに捧ぐ―ヨシフ・ブロツキーの詩による
―冬教え
世界の果ての荒々しい土地を漂泊しよう
オオカミの国が私の国だ。
(アメリカ先住民スー族のコトバより)
冒頭で聞こえるのは、レニングラードに生まれアメリカ合衆国に亡命した詩人、ヨシフ・ブロツキー(1940-1996)の詩の朗読。ジャニス・ジョップリンの「サマータイム」で踊る雪雄子のソロ舞踏。
- 上演団体 / 個人
- 雪雄子
- 演出 / 振付
- 雪雄子
- 会場
- 弘前・オレンジカウンティ―
- 上演年
- 2009
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重力と恩寵、またはアントニオ・グラムシ
マルシェ・ド・ラ・ポエジー2024年 25周年祭参加作品。
フランスを代表する著名な現代詩人、ジャン ・デイブの最新詩作「アントニオ・ グラムシ」をもとに構成された、武藤直美の舞踏と著者自身の朗読によるパフォーマンス作品。
1926年から亡くなるまでムッソリーニ政権によって投獄された、イタリア共産党の創設者であり哲学者アントニオ・ グラムシ。ロシアで出会った妻のジュリア、彼の収監期間中獄中ノートとその執筆を助ける二人の義姉妹タチアナとタニア、哲学者とその文書の抽出に取り組む3人の女性、3人のミューズ、3人の美神…
ボルドー詩と文学サロン・フェスティバル25周年と「詩人の春2024」のテーマである「恩寵」にちなんで作られた特別招待作品。 音楽編成はローラン・パリス。
- 上演団体 / 個人
- カンパニー・メデューラ
- 演出 / 振付
- 武藤直美、ジャン・デイヴ
- 会場
- シャルトロン・ホール
- 上演年
- 2024
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情熱
故如月小春さんの訃報が、2000年12月にニューヨークに滞在中の羊屋白玉に届いた。
その後、小春さんの『DOLL』再演の依頼があり、初演から20年、小春さんの『DOLL』は、指輪ホテルの『情熱』となって蘇った。
昭和58年、海に消えた少女たちが、平成15年、ビルの屋上のテニスコートに舞い降りた。
女子高生の自殺を扱った作品『DOLL』。小春さんが遠投した「少女たちの死のゆくへ」を受け止め、「生の感触」として、さらに遠くへ投げ飛ばそうとした作品である。
- 上演団体 / 個人
- 指輪ホテル
- 演出 / 振付
- 羊屋白玉
- 会場
- 空中庭球園、池袋「ロサ会館」屋上テニスコート
- 上演年
- 2003