ダンス映像インデックス
2023年度EPAD事業で収集した200点の映像のデータベースを公開しています。
作品一覧
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風の景色-上海-
昭和58年度文化庁助成による現代舞踊公演にて上演。1980年代の折田は、台本・今野裕一、美術・前田哲彦、照明・沢田祐二等々をブレインに迎え、作品を展開していた。
風に色があるか否かは知らないが
うつろう風のなかには、確かにそれぞれの景色が棲んでいる。
風の景色を見た時から人は踊りを知る。
しあわせなことに景色を見たのが、少年の頃であれば、少年は
必ずダンサーになる。
だが不幸なことに、知らなければ何事もなく終わってしまったで
あろう人生のなかばで風の景色を知ってしまった人は哀しい。- 上演団体 / 個人
- 石井みどり・折田克子舞踊研究所
- 演出 / 振付
- 折田克子
- 会場
- 簡易保険ホール
- 上演年
- 1983
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風よ、何を運ぶ
本公演のタイトルは、「風よ何を運ぶ 私の肩には重すぎる荷物か〜」という詞章が掲げられていることによる。公演では、元藤燁子のソロと元藤の弟子の柳川圭子のソロが上演された、柳川は若年時にバレエを習得して、その後アスベスト館に入門、元藤に師事して舞踏を始めた。「アバカノヴィッチへの手紙」など元藤作品にも出演し、自らのソロ作品もあるが、本公演で初めて師の元藤と二人での舞台となった。
- 上演団体 / 個人
- アスベスト館
- 演出 / 振付
- 元藤燁子、柳川圭子
- 会場
- アスベスト館
- 上演年
- 2001
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かたしろ
近松祭in長門’94参加作品。
山口県長門市は、近松門左衛門生誕の地であるとの伝説が語り継がれ、「楽棧敷(がくさじき)」という野外劇場のある赤崎神社を有する。1994年に市制40周年を記念して、「近松祭in長門’94」を開催、ドナルド・キーンによる記念講演や地芝居公演、人形劇による「子供近松劇場」など様々なイベントが開催された。そのオープニングとして、滑川五郎構成・演出により「楽桟敷」の構造を使いきった公演が行われた。- 上演団体 / 個人
- 滑川五郎/ アウストロアーツアソシエーション
- 演出 / 振付
- 滑川五郎
- 会場
- 赤崎神社楽桟敷(山口県長門市)
- 上演年
- 1994
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彼女
第15回国際マイムフェスティバル(フランス・ペリグー)参加作品。音楽はマリア・カラスとバッハのアレンジのみで構成。
「肉体の絶対的なコントロール、その信じ難い力と同時に肉体の極限的な脆さをも示す」(フェスティバルアートディレクター ペーター・ビュ / 「フィガロ紙」1997/8/7)、「数光年分のステレオタイプを持つ女性像、それをすみずみまで探索する。誰もがそこに居合わせる。驚くべき方法で全身を変貌させながら心の状態を語る」(「デュ・テアートル」1997/秋号 NO.18)と評され、6か国25回巡演。- 上演団体 / 個人
- 上杉満代
- 演出 / 振付
- 上杉貢代
- 会場
- パラス劇場(フランス)
- 上演年
- 1997
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噛む
厚木凡人ダンスリサイタル。ポストモダンダンス台頭のニューヨークから帰国後の第一作目で、全4章約1時間15分の作品。第一回批評家協会賞受賞。
公演プログラムには、次の文章が掲載されている。
豪華で荒涼たるショーウインドーのそばを押し流されていく生命/凍りついたショーウインドーのガラス
生命の精神部分は/水アカのように遊離し/脱出する
噛むということは/殺害行為/噛む/噛みつづける/噛みつづけている間 服を着ていすに腰かけ/ナプキンで口を拭く- 上演団体 / 個人
- 厚木凡人
- 演出 / 振付
- 厚木凡人
- 会場
- 虎ノ門ホール
- 上演年
- 1969
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神居 ーカムイー 石を狩り空を知る
五井輝独舞公演。2008年5月に死去した五井の遺作。白い石をいくつもいくつも荷車に積み曳いてゆく姿が印象を残した。チラシには、「Don't cry boy- Last round」とある。
- 上演団体 / 個人
- 五井輝
- 演出 / 振付
- 五井輝
- 会場
- テルプシコール
- 上演年
- 2007
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身体の話 / 肉の言い訳
第4回OSAKA DANCE EXPERIENCE・DANCE BATTLE ~ダンス以前・ダンス以後~参加作品。
伊藤キム「身体の話」:
ひとつの身体から、様々な質感が次から次へと現われてえは消えていく、その変化の面白さ。機械的で硬質なもの、水のように滑らかな動き。空気のように漂う等々。伊藤キム独特のシャープで流れるような動きを存分に折り込んだ、即興性の強いソロ作品。
ヤザキタケシ「肉の言い訳」:
理性と本能、笑いと怒り、緊張と緩和、まじめと不まじめ、自己と非自己、芸術性と娯楽性。様々なバトルが繰り返される一個の肉の悲しくおかしい物語。- 上演団体 / 個人
- TORII HALL
- 演出 / 振付
- 伊藤キム / ヤザキタケシ
- 会場
- TORII HALL
- 上演年
- 1998
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記憶の海 (The Sea of Memoriz)
第12回グラーツ国際ダンスシアターフェスティバル参加作品。人は誰でもこの世を去る時二つのタイプに分かれます。憎しみを持ってこの世とお別れをする場合と、いろいろあったけど水に流して楽しい思い出だけに包まれようとする場合に分かれます。実は人は記憶を書き換えるらしいのです。書き換えられ離れていた二人の心の溝も埋まり、この世を離れる時二人の蟠りは無くなっているです。
- 上演団体 / 個人
- 金沢舞踏館
- 演出 / 振付
- 山本萌、白榊ケイ
- 会場
- Theater im Palais(オーストリア)
- 上演年
- 2003
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希望
昭和61年度文化庁芸術祭参加作品。
開けてはいけない箱を誘惑に負けて開けてしまったパンドラ。箱から飛び出した災いと希望が現代の芸能界を舞台に繰り広げられる。
不幸、病気、欲望、絶望、嫉妬などさまざまな災いに見舞われる人々。
どん底まで落ちた人々にも最後の最後には必ず希望がある。
それぞれの災いを乗り越えて希望へとたどり着く人々。- 上演団体 / 個人
- 若松美黄・津田郁子自由ダンス
- 演出 / 振付
- 若松美黄、津田郁子
- 会場
- 読売ホール
- 上演年
- 1986
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CANDIES girlish hardcore
初の海外ツアー作品。2006年1月、イギリスのカーディフでワールドプレミアを果たし、ロンドン、北米ポートランド、ニューヨークへとツアーを遂げ、2007年3月には、東京と大阪で凱旋公演をした。
本編は、ニューヨーク、ジャパンソサエティ上演の時の記録。当時の指輪ホテルは、女性パフォーマーのみで構成される作品群が多く、死生観、社会観、世界観のあり方を、女性の生活史を通して提示していた。ツアー先の観客からは、「Mean Girls!」や「Stunning!」と声をかけられ、斬新なビジュアルにも注目された。- 上演団体 / 個人
- 指輪ホテル
- 演出 / 振付
- 羊屋白玉
- 会場
- ジャパン・ソサエティ(ニューヨーク)
- 上演年
- 2006
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銀河叛乱’91 −月に接吻したかっただけなのです−
1989年6月、伊丹アイ・ホールにて初演。障害者の劇団として旗揚げした態変がそれまでの作風を脱して派手な衣装やセリフを一切なくし、役者の体の動きだけで展開する新たな表現を生み出した作品。舞台では宮島一郎の墨書とレオタードがあらわにする障害者の動きを照明が追い、紙や布といった無機物、そして光と影とのダイナミックなセッションが繰り広げられる。テーマは自らの心の解放と宇宙との一体化。
- 上演団体 / 個人
- 劇団態変
- 演出 / 振付
- 金満里
- 会場
- 北沢タウンホール
- 上演年
- 1991
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泉閣士ダンスオペラ 空中庭園
空中に庭園を築こうという中世人の夢想は贅をこらすことによって半ば実現したといわれています。
空中庭園にしつらえた五つの部屋には、五つの幻想(ゆめ)が置かれており、泉閣士は、次々にその扉を開き、皆様を幻想の部屋に誘います。
- 上演団体 / 個人
- 石井みどり・折田克子舞踊研究所
- 演出 / 振付
- 泉閣士
- 会場
- 草月ホール
- 上演年
- 1985
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KUDAN (件)
内田百間の同名の作品「件」より、予言をする神話的存在、件(頭人牛体)をカセキユウコが体現する。生まれて3日で死ぬという運命、なおかつ人間であったときの記憶と感情を反芻する。予言を期待した人間たちに追われ、囲まれ、待たれる。空気は期待と切望に濃厚になり、いつか観客を窒息させる。恐怖は予言を知らない件から観客へと移行し逃避する。件は又一人佇む。恐怖の構造、人間の欲望、愚かさを簡潔な動きと演出で、時にグロテスク、時に滑稽に表現する。観客は期待し期待され、見ながらにして見られる。誰が次の件になるのか。恐怖は体を揺さぶり突き抜ける。1998年9月、ベルリン・loplopにて初演。
- 上演団体 / 個人
- カセキユウコ
- 演出 / 振付
- カセキユウコ
- 会場
- DOCK11(ベルリン)
- 上演年
- 2002
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Grain(穀物)
ニューヨーク州北部にあるキャッツキル山地に住んでいた時に制作した作品で、1983年1月28日にカンポ・カルチュラル・センターにて初演され、1984年、ニューヨークのダンス・シアター・ワークショップ冬季シーズンで再演された。1984年の再演時にはNIGHT TIDEと共に上演、初めてのベッシー賞(ニューヨーク・ダンス&パフォーマンス賞)を受賞した。
- 上演団体 / 個人
- Eiko & Koma
- 演出 / 振付
- Eiko & Koma
- 会場
- ダンス・シアター・ワークショップ (NY)
- 上演年
- 1984
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形而情學其ノ五 野花の露
高井富子舞踏公演・形而情學其ノ五。大野一雄、土方巽に師事した舞踏家、高井富子(1931-2011)の「形而情學」シリーズは、1967年に土方の演出で始まる。高井は1986年に「其ノ二」を発表、以来、このシリーズを踊り続けた。「其ノ五」にあたる「野花の露」は、フランクフルト、パリでも上演されている。婚約者、妊婦、自らの過去に思いを馳せる老婆等の人物像が現れる。
「野にあるごとく いかようにして 寒暖する身を消し去るのだろうか 野花になれるのだろうか」- 上演団体 / 個人
- スタジオ200
- 演出 / 振付
- 高井富子
- 会場
- スタジオ200
- 上演年
- 1990
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献花 <プラハ城公演>
プラハ市<世界民族音楽祭“Respect”>オープニングセレモニー特別招待公演。
「献花」は、とりふね舞踏舎旗揚げ公演で1992年に初演され、アヴィニョン演劇祭やニューヨーク、京都上賀茂神社など、国内外で上演を重ねている作品。子を置いて自死した友人の作家・鈴木いづみをモデルに、三上賀代が修士論文で明らかにした「土方舞踏譜」を使って振付・構成されている。例えば前半の「子を抱く幽霊の通過」の舞踏譜は「子を抱く幽霊の通過―流れる首―子を抱く-月光―シーツ-天井の糸―オーイ」。後半の景は「愛の日々」。- 上演団体 / 個人
- とりふね舞踏舎
- 演出 / 振付
- 三上宥起夫
- 会場
- プラハ城城内ホール〈スパニッシュホール〉
- 上演年
- 1999
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乾坤譚
1960年の土方巽の初リサイタルの舞台美術を委嘱された画家の水谷勇夫は、土方巽の期待に創意工夫をもって応えて以来、土方の信頼を厚くし、二人は刎頸の友ともいうべき交流があった。瀬戸に居住し、画家、窯造作家として活躍していた水谷が、瀬戸の有形文化財の登り窯を舞台に「天地創造」をイメージして構想した舞踏作品を、土方巽の弟子であったサンフランシスコ在住の舞踏家玉野黄市が踊った。その4年前に逝去した土方巽を追悼する作品でもあった。
- 上演団体 / 個人
- アスベスト館
- 演出 / 振付
- 元藤燁子
- 会場
- 瀬戸本業窯
- 上演年
- 1990
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K FRAGMENTS 1989
劇団モレキュラーシアターの87年「f/Fパラサイト」海外ツアーの成功に次ぐ、カフカシリーズ。カフカの生誕地プラハで開催されたカフカ国際演劇祭89にて招聘上演した。この年、チェコ民主化により劇作家のヴァツラフ・ハヴェルが大統領に就任、発禁だったカフカが解禁された記念すべきイベントだった。
カフカの『城/巣穴』を原作に、1幕「土地測量師」(act1 GEODESISTS )、2幕は「城」 に登場する二人の女性「フェリーダとアマリア」(act2 FRIEDA/AMALIA)、そして3幕に「視座」(act3 PARALLAX )と3つの角度から、カフカの世界が呼び起こす断絶や権力、関係の寄生性等を独自の視点で視覚的演劇的に抽出し、カフカ文学への新たな入口を提示した。
- 上演団体 / 個人
- モレキュラーシアター
- 演出 / 振付
- 豊島重之
- 会場
- Junior Club Theatre(プラハ)
- 上演年
- 1989
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芸術劇場 肉体の表現者たち〜舞踏フェスティバル85から
1985年に日本で初めて開かれた舞踏フェスティバルを特集したNHKの「芸術劇場」。フェスティバルは日本文化財団の主催で「舞踏懺悔録集成―七人の季節と城」と銘打って14日間にわたって7組の公演が行われた。舞踊評論家の合田成男による舞踏の紹介、土方巽の語りを始め、大駱駝艦「五輪書―根・柱・節―」、大野一雄・大野慶人「死海―ウインナーワルツと幽霊―」、田中泯+舞塾「晝の月」の公演映像を、インタビューを交えて収録。
Butoh Festival ’85開催:1985年2月9日~27日
収録場所:有楽町朝日ホール(大駱駝艦、大野一雄・大野慶人)、新宿文化センター(田中泯+舞塾)- 上演団体 / 個人
- 日本文化財団
- 上演年
- 1985
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劇団態変&大野一雄コラボレーション 宇宙と遊ぶ
AI・HALL自主企画 Vol.70。
1994年5月に続く2度目の劇団態変&大野一雄の顔合わせ。1部が劇団態変による『霊舞』(作・演出:金満里)、2部に大野一雄・大野慶人による舞踏、3部が大野一雄・慶人と劇団態変のコラボレーション。- 上演団体 / 個人
- 劇団態変
- 演出 / 振付
- 金満里、大野一雄、大野慶人
- 会場
- 伊丹アイ・ホール
- 上演年
- 1996